4月24日 バコロドワークショップ1日目

稲垣です。

今日からワークショップが始まります。ワークショップは4月23日から4月30日まで、日曜日はお休みで、8回の実施です。時間は13:30-17:30の4時間。

ワークショップのタイトルは「Ideation」。コンセプチュアルアートやソーシャル・プラクティスにつながるアートのアイディアについて実践的に学びます。受講者は必ずしも美術の専門家でないため、印象派以降の美術史のレクチャーを交えながら、レクチャーの後に簡単なワークショップ(習作の制作)を行います。また、講義の冒頭には前回の講義のレビューとアイスブレイクを行います。

いよいよワークショップ始まります。

以下が今回のカリキュラムです。

April 23 Tuesday Impressionism to Dadaism(印象派からダダイズムまで)

April 24 Wednesday Conceptual Art / Dadaism(コンセプチュアルアートとダダイズム)

April 245Thursday Conceptual Art / Surréalisme(コンセプチュアルアートとシュルレアリズム)

April 26 Friday Performance / Instalation(パフォーマンスアートとインスタレーション)

April 27 Saturday Contemporary Music / Dance(現代音楽と現代舞踊)

April 29 Monday Art Project 1 / Relational Art(アートプロジェクトと関係性の美術)

April 30 Tuesday Art Project 2 / Social Practice(アートプロジェクトとソーシャルプラクティス)

まず私自身の自己紹介を兼ねて、昨年ロハス市で開催されたアートカンファレンス「VIVAEXCON CAPIZ 2018」の紹介をしました。元々VIVA EXCONは1990年にバコロドのアーティストグループ「Black Artist in AsiA」が始めたものです。また、私自身も1992年、2016年と昨年参加しています。

次に、アイスブレイクは、ペアになってお互いにインタビューをしインタビューの相手を他の人々に紹介する(他己紹介)ということをしました。それを映像に収めました。お互い知らない者同士が集まって何かをする場合に効果的です。

いよいよ初回のレクチャーですが、私からの最初の質問は「写真と絵画の違いは?」です。「写真のような絵画」は一般的には褒め言葉だと思われますが、ではなぜ近代の画家たちは「写真みたいじゃない絵画」を描き始めたのかを考えました。そして、印象派、フォービズム、表現主義、キュビズムなどの「写真みたいじゃない絵画」をみんなで鑑賞しました。

印象派の少し以前の、市民革命や産業革命の時代、写真の発明や日本の明治維新の時代背景についてレクチャーをして、画家たちが「写真みたいじゃない絵画」を描き始めた原因を探りました。その後は実際に手を動かしてみることにしました。

ワークショップ
1 写真のような絵を描いてみる
2 キュビズムの手法で友達のポートレイトを描いてみる。

キュビズムの手法で友人のポートレイトを描いてみました。

初日はこんな感じでした。参加者がどんな人々かを見極める必要があるので、ワークショップの初日が一番難しい。このワークショップは18歳以上限定でしたが、16歳の参加希望者がいて、このワークショップに馴染むかどうか心配で途中で何度かディスカッションしました。結局ワークショップの内容にフィットできずにその日で受講することをやめてしまいました。色々と話はしてみましたが、残念ながら参加者自身でしか解決できない問題もあります。

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