5月22日 森美術館「六本木クロッシング」

稲垣ゼミは、毎週水曜日の午後3時から6時30分に法政大学市ヶ谷校地の某教室でいつも活動しています。

私たちの活動は、通常は「ぜんまい」と呼ばれる学生による個人研究に関連した10分間の口頭発表でスタートします。毎週違う学生が発表をすることになっています。その後ゼミ全体のチームとしての研究活動や、場合によってはIce breakerを行います。現在はこの夏に行われる中之条ビエンナーレで実施するプロジェクトのディスカッションが中心です。また、個人研究(個人で作る作品や論文)については、教員と学生がオンラインで研究内容をやり取りしながら進めています。

さて、5月22日は、そんな普段の活動から離れて全員で展覧会を見学することにしました。今回は六本木の森美術館で開催されている「六本木クロッシング」を見に行くことにしました。展覧会の概要はこちら。

森美術館 六本木クロッシング 2019

なぜ森美術館なのかというと、1)比較的若いアーティストによるグループ展なので、年齢も近い学生の個人研究の参考になるように思われたこと、2)ほとんどの学生が森美術館にまだ行ったことがないこと、3)会期が5月26日までだったので最後のチャンスとなることなどが理由です。下記が展覧会の展示作品が紹介されているウェブサイトのリンクです。

展示作品

事前に連絡してあったので、森美術館エデュケーターの白木栄世さんに森美術館のエスカレーター前のところで出迎えていただきました。(白木ありがとうございました。)

以下はフォトドキュメントです。

入場する前に展覧会の概要について学習しましょう。
入場するとすぐに飯川雄大の《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》がある。

作家名/作品名:飯川雄大《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》
この写真/動画は「クリエイティブ・コモンズ表示 – 非営利 – 改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。

作家名/作品名:林 千歩《人工的な恋人と本当の愛-Artificial Lover & True Love-》
この写真/動画は「クリエイティブ・コモンズ表示 – 非営利 – 改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。
作家名/作品名:津田道子《王様は他人を記録するが》
この写真/動画は「クリエイティブ・コモンズ表示 – 非営利 – 改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。
気になる作品のキャプションについてはしっかり読んでみましょう。

実際にはもっと多くの作品が展示されています。

現代美術の展覧会は、一般の人々や学生が考えているよりも作品のスケールがダイナミックで、空間との関係が重要です。学生たちにはそう行ったスケール感、空間感も体感してもらえれば、と考えています。来週のゼミの時間に感想を聞いてみたいと思います。

ではまた来週!

(稲垣立男)

5月15日 中之条ビエンナーレ 始動したよん

こんにちは!
いかがお過ごしでしょうか。そろそろ内定が欲しいなーと思うこの頃。

あ、自己紹介しないと。

前回の御厨君から紹介にあずかりました稲垣ゼミの戦場カメラマン、中島佑太です。どーもです。

ちなみに「ゆうた」は「佑太」です。お間違いのないようにみなさまどうぞよろしくお願いいたします。

さて戦場カメラマンという聞くに堪えないボケをしたところで今回のゼミの内容を少し紹介しようと思います!

最初は導入としてぜんまいを私がゆるーく担当させていただきました。
小学校のころからサッカーを続けていたので選手が履いているスパイクについて語りました。

フィールド上で生えるカラーをスパイクに使用することで味方が識別しやすくなる(認知性を上げる)など、ただカッコいいスパイクを作ろうとしているわけではないこと。また選手はメーカーと契約することでスパイクを無償で履けることなど、サッカーをやっていてもなかなか知らない情報を皆さんに伝えられたらなと思い、今回はスパイクをテーマとしました。

みんな私がガチのスパイクオタクだと知って引いてましたね。

本当はあともう20分くらい行けたんですけど。
まあいっか。

そしてぜんまいの後は中之条ビエンナーレの立案を二チームに分かれて行いました。

それぞれ素晴らしい案が沢山出ていて、今からどういったものが完成するのか楽しみで夜も寝れません!!!!!

来週は森美術館でのゼミ活動となります!それぞれが何かインスピレーションを得られるいい機会になったらよいですね~

それではグッバイ。

5月8日 アイスクリームは溶けても美味しい

 GWが明け、徐々に時間感覚が戻りつつも、ついつい夜更かししてしまう、そんな日々を過ごしています、御厨 智也(みくりや ともや)です。副ゼミ長という立場にありながら、周りに頼りっぱなしの男です。よろしくお願い致します。

 さて、本日のゼミでは、いつも通り「ぜんまい」の時間からスタートしました。担当は私、御厨が日常に潜むピクトグラムについて紹介しました。

ピクトグラム のありがたみについて熱弁する私。

抽象化された人間、ピクトグラムはあんなにも体を張って私達に危険を知らせてくれている事を今一度心に留めておいて欲しいという願いを込めて発表しました。抽象化されたものはいくつもの物語を含んでいて想像力が膨らみますね。

その後は情報共有の時間。

7月に行われる個人研究発表会に向けてどういった事を研究するのか、その研究にあたって参考にするアーティストや作品をそれぞれ紹介し合いました。

「偏愛」というテーマで発表する彼女、一同面白いと声を揃えました。

みんなで意見を出し合いながら、アイデアを広げる有意義な時間になりました。個性が良く出た考えばかりでこれからどうなるのか楽しみですね。

そして7月10日からの1週間、個人研究発表会が開催される事が決まりましたので、是非時間があれば大学にいらして下さい!お待ちしております!

そして最後にまさかのアイスブレイク!

実は元々最初にやる予定であったアイスブレイクを人数の関係で最後に持ってくるという大胆な作戦に出た先生!ただ、すでに溶けきった脳をさらに柔らかくする興味深い時間になったのではないでしょうか。

下から読んだり横から読んだり、写真集ではそのページを一言で表す、面白い。

具体的には教則本の文章を1文だけ読んだり、逆から読んでみたり、横から読んでみたり、といったことです。

ルールは至ってシンプル、用意された3冊の本をそれぞれ普段とは違った読み方をする、ただそれだけ。その本は写真集もあれば教則本もあったのですが、始まった途端に思わず笑ってしまいました。

ただこのアイスブレイクは作品制作に大きく活かせる「既成のルールを壊し、新しいルールを作ってみる」というヒントを得たのではないでしょうか。

という事でお別れの時間がきました。今週も来週もめまぐるしく過ぎていきますが、体には気をつけて日々をやり過ごしましょう。

くれぐれも五月病にはご注意を!

来週は「中之条ウィーク」という事で、中之条ビエンナーレ2019にてどんな作品を作るかアイデア出しを行います!こちらも目が離せません!

そしてブログは我らが戦場カメラマン

中島祐太(なかじまゆうた)が次回担当!お楽しみに!


4月24日 バコロドワークショップ1日目

稲垣です。

今日からワークショップが始まります。ワークショップは4月23日から4月30日まで、日曜日はお休みで、8回の実施です。時間は13:30-17:30の4時間。

ワークショップのタイトルは「Ideation」。コンセプチュアルアートやソーシャル・プラクティスにつながるアートのアイディアについて実践的に学びます。受講者は必ずしも美術の専門家でないため、印象派以降の美術史のレクチャーを交えながら、レクチャーの後に簡単なワークショップ(習作の制作)を行います。また、講義の冒頭には前回の講義のレビューとアイスブレイクを行います。

いよいよワークショップ始まります。

以下が今回のカリキュラムです。

April 23 Tuesday Impressionism to Dadaism(印象派からダダイズムまで)

April 24 Wednesday Conceptual Art / Dadaism(コンセプチュアルアートとダダイズム)

April 245Thursday Conceptual Art / Surréalisme(コンセプチュアルアートとシュルレアリズム)

April 26 Friday Performance / Instalation(パフォーマンスアートとインスタレーション)

April 27 Saturday Contemporary Music / Dance(現代音楽と現代舞踊)

April 29 Monday Art Project 1 / Relational Art(アートプロジェクトと関係性の美術)

April 30 Tuesday Art Project 2 / Social Practice(アートプロジェクトとソーシャルプラクティス)

まず私自身の自己紹介を兼ねて、昨年ロハス市で開催されたアートカンファレンス「VIVAEXCON CAPIZ 2018」の紹介をしました。元々VIVA EXCONは1990年にバコロドのアーティストグループ「Black Artist in AsiA」が始めたものです。また、私自身も1992年、2016年と昨年参加しています。

次に、アイスブレイクは、ペアになってお互いにインタビューをしインタビューの相手を他の人々に紹介する(他己紹介)ということをしました。それを映像に収めました。お互い知らない者同士が集まって何かをする場合に効果的です。

いよいよ初回のレクチャーですが、私からの最初の質問は「写真と絵画の違いは?」です。「写真のような絵画」は一般的には褒め言葉だと思われますが、ではなぜ近代の画家たちは「写真みたいじゃない絵画」を描き始めたのかを考えました。そして、印象派、フォービズム、表現主義、キュビズムなどの「写真みたいじゃない絵画」をみんなで鑑賞しました。

印象派の少し以前の、市民革命や産業革命の時代、写真の発明や日本の明治維新の時代背景についてレクチャーをして、画家たちが「写真みたいじゃない絵画」を描き始めた原因を探りました。その後は実際に手を動かしてみることにしました。

ワークショップ
1 写真のような絵を描いてみる
2 キュビズムの手法で友達のポートレイトを描いてみる。

キュビズムの手法で友人のポートレイトを描いてみました。

初日はこんな感じでした。参加者がどんな人々かを見極める必要があるので、ワークショップの初日が一番難しい。このワークショップは18歳以上限定でしたが、16歳の参加希望者がいて、このワークショップに馴染むかどうか心配で途中で何度かディスカッションしました。結局ワークショップの内容にフィットできずにその日で受講することをやめてしまいました。色々と話はしてみましたが、残念ながら参加者自身でしか解決できない問題もあります。

4月21日 バコロドの稲垣ゼミ

キャンパス内に貼られている巨大なターポリンのポスター

稲垣です。

4月21日の朝に家を出てマニラ経由で深夜にフィリピンのバコロドに来ました。バコロドはビサヤ地方のネグロス島の中心地、私にとっては1992年にVIVA EXCONに参加して以来の思い出の地です。

4月23日からデ・ラ・サール大学バコロド校映像学科主催で行われるBacolod Workshopsで「Conceptual Art and Social Practice」という現代美術の講座を二週にわたり実施します。この講座は私の所属する法政大学国際文化学部で、美術を専門としない学生に現代美術を教えるために四苦八苦してきたことが基になっています。日本も同様ですが、美術大学などの専門家養成の学校にでも入学しない限り、現代美術について学ぶ機会はそれほどありません。

Moving Image 学部のオフィス

昨年のフィリピン滞在中には、フィリピン大学やカピス州立大学で同様のワークショップをしました。また、チェコの西ボヘミア大学でもワークショップを行なっています。Bacolod Worshipsで、幸いにも受講希望者はそれなりにいるようで、中心は美術に興味のある学生、絵画や建築などを専攻している学生と既にアーティストとして活躍している人たちのようです。

ワークショップに参加する人の何人かと会いましたが、期待も大きいようですので頑張っていきます。でも、ワークショップはあくまで実験の場、あまり頑張らない方がいいワークショップになるでしょうね。

4月17日 【速報!!】稲垣クラッパーズ誕生 & 新ゼミ生歓迎会

はい、ということでですね、今日は現在ゼミ長をやっております、

(☆∀☆)杉浦亜門(☆∀☆)

がブログを書こうと思います!

今日は稲垣ゼミ恒例「ぜんまい」で始まりました!

※「ぜんまい」とは…毎授業開始10分でゼミ生一人が好きなテーマでプレゼンをし、皆の頭の「ぜんまい」を回してしまおう!というチョー面白企画

今日の「ぜんまい」担当は私、杉浦!(・∀・)v
自主映画制作者の立場から、映画がどのように地域を盛り上げるのか?
なんてプレゼンをしました!

ぜんまいをする私、杉浦。画像は『パリところどころ』を紹介中

その後は稲垣先生の今までのワークショップのお話をきいて、
それに基づいて夏に参加する
【中之条ビエンナーレ】
に向けて何をやろうかな?ミーティングをしました!
高校生ともコラボしそうなので、楽しみ!ヽ(´∀`≡´∀`)ノ

そして早速ワークショップ!!
題して、
【両手で音を立てて音楽作りましょうねワークショップ】!

あるアーティストの一曲を3組に別れて練習、発表!
同じ曲なのに各グループの個性が出てましたよ~!スゴい!(/▽\)♪

最後はゼミ生全員でのチャレンジ!


【稲垣クラッパーズ】の誕生 の瞬間

【稲垣クラッパーズ】の誕生ですね!カッコいい!(ノ≧▽≦)ノ

そして授業後、全ゼミ生、稲垣先生、
去年お世話になった佐藤先生で新ゼミ生歓迎会!

普通の飲み会写真って感じで面白くはない。

アジアン料理も美味しかったし、楽しかったですね!皆さん!

何より新ゼミ生のポテンシャルを感じた一日でした。
これからの一年をお楽しみに!

来週、再来週はお休みしますので、三週間後にまた会いましょう!

もう終わるの?とでも言いたげなゼミ生写真

次はポップで頼れる副ゼミ長

(゚д゚)御厨智也(ミクリヤトモヤ)(゚д゚)

が更新予定!

それでは!SEE YA!!(゚∀゚)ノ

4月9日/2019年度稲垣ゼミスタート!


法政大学国際文化学部の稲垣です。

4月9日に2019年度の稲垣ゼミ(演習)が始まりました。私にとっては、一年ぶりのゼミでの活動となります。

昨年は一年間法政大学を離れ、フィリピン大学に籍を置いて主に現代美術教育の研究をしていました。大学での研究の一方で、VIVA EXCONのようなアートビエンナーレやアーティストインレジデンスAurora Art Residenceに参加しました。また、美術を専門としない子どもたちや学生への美術教育の研究のために、小学校から大学までの様々な年代の学校で、現代美術に関するワークショップを行いました。法政大での10年間の体験から専門教育ではない現代美術教育のカリキュラムの重要性を考え、その開発実験のために数多くのワークショップを実践しました。

2018年7月に行なわれた西ボアジチ大学(チェコ共和国)でのワークショップ「Bungin-ga as a Conceptual Art Practice」

さて、いよいよ始まったゼミですが、例年同様、様々な活動を計画しています。

今年度春学期の大きな活動として群馬県で開催される中之条ビエンナーレへの参加します。中之条駅前の空き店舗を使って地元高校生とのコラボ作品を制作する予定でです。

中之条ビエンナーレ
中之条ビエンナーレ稲垣ゼミ紹介ページ

秋学期は、法政大学国際文化学部主催の国際文化情報学会での研究発表が中心となります。例年インスタレーション部門に応募して、ゼミ生全員でのコラボレーションによるユニークな作品を制作しており、今年は例年以上の新しいチャレンジに期待しています。

2018年12月の国際文化情報学会での作品「千new間」

昨年から在籍する4年生も、今年新しく入ってきた3年生も私にとっては初めて一緒にゼミを運営していくことになります。学生たちと、楽しく有意義な活動ができればと思います。